税金で建てた収容3万人級の県立丸亀競技場。しかしJ3讃岐の平均観客は約2千人で、稼働率はわずか約7%。 屋根はJリーグ基準(B等級)に届かず是正を求められる一方、県は改修も新設も及び腰。命名権収入はほぼ半減し、 公募も難航しました。「過大な公費施設」の維持コストが問われます。
カマタマーレ讃岐(J3)の現ホーム「丸亀競技場」(香川県所有・収容30,099人/固定22,338席)は、 400m陸上トラック併設の巨大競技場です。メインスタンドの屋根がJリーグ基準の「B等級(収容の1/3以上を屋根で被覆)」を満たさず、 2023年に是正計画の提出を求められました。しかし県は専用スタジアム建設にも屋根改修にも消極的です[1]。
STNet(高松市)が命名権を取得、年額2,015万円(税別)・5年契約。2020年に同額で更新し2025年8月末まで。県の歳入となる。
2018年J2で最下位となり2019年からJ3へ。以後J3が続き、巨大競技場に対し観客動員が細っていく。
観客席屋根が「規定の1/3以上」を覆っていないため、B等級基準未達として11月30日までに充足計画案の提出を条件付けられた。 税金で建てた施設が、基準を満たすためにさらなる公費改修を迫られる構図。
県民が「丸亀の陸上競技場開催が観客動員の阻害要因」とし、高松市中心部への専用スタジアム建設を提言(11.25)。 県は「直ちに整備することは難しい」と回答(12.07)。サンポート高松での県立アリーナ整備進行中を理由に挙げ、 丸亀の屋根改修の具体策には言及しなかった。
2024年J3で16位・平均動員1,949人、2025年は平均2,203人。収容30,099人の巨大競技場に対し稼働率は約7%にとどまる。 「税金で建てた3万人級に観客2千人」という、費用対効果の象徴的な数字。
STNet契約満了。県教委は後継スポンサーを公募したが2度応募ゼロ。3度目で条件を「年1,200万円以上」→「1,000万円以上」に 引き下げて再募集した。県所有施設の集客・収益力の低下を映す。
四国化成HD(丸亀市)が命名権を取得(2026.1.1〜2030.12.31)。年額1,100万円(税別)で、旧Pikara(2,015万円)から ほぼ半減。県の歳入は目減りし、維持コストとのギャップが広がる。
讃岐のケースは、税リーグ問題の“逆側”——「すでに建ってしまった過大な公費施設をどう維持するか」という難問を突きつけます。 新設の是非だけでなく、既存施設の身の丈も、冷静に問われるべきです。