CASE STUDY 03 | FC琉球

沖縄・新スタジアム問題
——約264億円のJ1規格構想

Jリーグ規格のスタジアムが県内になく、昇格に支障——。沖縄県が主導し、那覇・奥武山公園に 約264億円をかけてJ1規格スタジアムを整備する計画が進みます。県の予算で建てる「公設」の色が濃い、 地方クラブと公費の関係を映す縮図です。

対象期間:2024年6月〜2025年12月/進行中の案件です
タピック県総ひやごんスタジアム
現在のホーム「タピック県総ひやごんスタジアム」(新スタジアムは未建設) 写真:Kk123456123456(CC BY-SA 4.0)/ Wikimedia Commons
WHY IT MATTERS

問題の背景

FC琉球の現ホーム「タピック県総ひやごんスタジアム」(沖縄県総合運動公園陸上競技場、沖縄県所有)は、 陸上トラック併設で、Jリーグ開催時の実質収容は約1万人。J1・J2規格を満たすサッカー向けスタジアムが県内になく、 昇格の壁になってきました[1]

「県主導=公設」という特徴 清水のように民間資金を主軸にするのではなく、沖縄県が事業主体となって整備する構図が濃いのが特徴です。 約264億円という大きな金額を、県の予算(=県民の税金)でどこまで賄うのか——「地方クラブの昇格のための公共投資」の 是非が、そのまま問われます。
約264億円
整備計画の予算(2025年12月公表)
1万人
計画時の収容規模(J1規格)
2031年度
供用開始の目標
TIMELINE

時系列(2024 → 2025)

2024年6月28日 ★

沖縄県とFC琉球が共同会見——規格スタジアム整備を表明

沖縄県とFC琉球が共同記者会見を開き、Jリーグ規格スタジアムの整備を表明。遅くとも2031年度の完成を目指す方針を示した(当初は事業費120億円〜との報道もあった)。

出典:FC琉球公式(2024.6.28)/エキサイトニュース
2025年12月26日 ★★

玉城知事が整備計画を公表——予算264億円

玉城デニー知事が整備計画を公表。那覇・奥武山公園内に1万人規模のJ1規格スタジアムを整備し、 予算は約264億円、2031年度の供用開始を目標とした。さらに将来、約112億円を追加して 2万人規模へ拡張する構想も併せて示された。

出典:琉球新報(2025.12.26)/沖縄タイムス
当初「120億円〜」とされた事業費が、正式計画では約264億円に膨らんでいる点は注目に値します。 スタジアム整備費が構想段階から大きく増えるのは、秋田・清水を含む各地に共通する傾向です。
ANALYSIS

この事例が問いかけること

批判の視点 当初想定の倍以上に膨らんだ約264億円を、県の予算で負担することの妥当性は十分に検証されたのか。 さらに2万人規模への拡張には約112億円の追加——「作ってから拡張」の設計は、将来の公費支出を前提にしていないか。
反論・擁護の視点 離島県・沖縄にとって、プロスポーツの拠点は観光・県民の誇り・スポーツ振興の核になり得る。 国の補助や他の財源を組み合わせられれば、県の実質負担は圧縮できる可能性がある(財源内訳は今後の焦点)。

FC琉球のケースは、「昇格に必要なスタジアムを、地方がどう用意するか」という税リーグ問題の 最も普遍的な形を示しています。財源の内訳と、県民への説明がどこまで尽くされるかが、今後の見どころです。

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SOURCES

出典

  1. FC琉球公式(2024.6.28 共同会見)/エキサイトニュース(事業費120億円〜報道)/沖縄県公式スポーツ関連ページ。
  2. 琉球新報(2025.12.26「予算264億円・奥武山・2031年度供用」)/沖縄タイムス(整備計画・イメージ図)。
進行中の案件を報道に基づき時系列に整理したものです。金額・規模・時期・財源内訳は今後変動する可能性があり、最新情報は各一次資料でご確認ください。特定の個人・団体を誹謗中傷する意図はありません。