金沢市が公費で新設した球技専用スタジアムは、当初「改修」構想が実質新設に転じ、資材高騰で総事業費が110〜120億円に膨張。 皮肉にも開業した2024年、ツエーゲン金沢はJ3へ降格しました。集客は過去最多を更新中ですが、平均収容率は約5割、 財源内訳や指定管理料は非公表——完成した公費スタジアムの“その後”を検証します。
金沢スタジアム(金沢ゴーゴーカレースタジアム)は、金沢市が「金沢市民サッカー場再整備事業」として新設した球技専用スタジアム (収容10,444人)で、2024年2月に開業しました。事業主体は金沢市(公設)で、旧・金沢市民サッカー場(3,010人)から移転した “成功例”ですが、その裏には費用の膨張・チームの降格・稼働の課題があります[1]。
既存の金沢市民サッカー場を改修し1万席化する案でスタート。
Jリーグのホスピタリティ要件で既存敷地では対応できないと判断し、城北市民運動公園内での改築(実質新設)へ。 この転換が、のちの事業費膨張の起点になる。
2024年完成を目指して着工。
前日に旧・金沢市民サッカー場(3,010人)が供用終了し、翌18日に新スタジアムが開場。こけら落としは8,566人。 収容キャパは約3.4倍に拡大し、将来J1基準の1万5千人規模への拡張も可能な設計とされた。
集客増という果実は確かにあります。しかし「1.5万人規模への拡張可能」を掲げた器に、実際に集まるのは5千人台。 公費で建てた施設の規模と実需の釣り合い、そして稼働日数の少なさは、冷静に問われるべき点です。
金沢は、「公費で建てた新スタジアムが、開業後に実際どうなるか」を映す貴重なケースです。 集客という成果を正しく認めつつ、費用膨張と器の大きさ、そして財源の透明性を検証し続けること—— それが、次の公費スタジアムをより良くする道につながります。