名鉄子会社でも雇用調整助成金の不正受給で28億円の損失

コロナ

名鉄観光サービスでも不正受給

名古屋鉄道は、子会社「名鉄観光サービス」における国の雇用調整助成金の不正受給により、2023年9月中間決算で約28億円の損失を計上したと発表しました。この損失には、返還に備えた引当金として22億8800万円の特別損失と、違約金や延滞金で約5億円が含まれます。名鉄観光サービスは、2020年4月から2022年4月の間に、出勤していた社員の分まで雇用調整助成金を不正に受給していたことを公表し、この期間に少なくとも1カ所の支店で144件(計247万円)の不正があったとしています。同社は、この期間の助成額全額の返還が求められています。

名鉄観光

新型コロナの雇用調整助成金を不正受給していた旅行会社の「名鉄観光サービス」は、違約金などを含め約29億円5000万円を15日に返納しました。  「名鉄観光サービス」は2023年10月、新型コロナの影響を受けた企業に対する雇用調整助成金を不正受給していたと自主申告しました。  その後の調査で申請した約14万2000件のうち1335件で不正が確認され、2200万円余りの不正受給がわかりました。  不正受給が認定されると、その事業主に支給された助成金すべての返還が求められるため、名鉄観光サービスは15日、国に助成金全額と違約金、延滞金を合わせ約29億5000万円を返納しました。

社内調査の結果、1300件以上の不正行為が発覚

名古屋鉄道の子会社である旅行会社「名鉄観光サービス」は、新型コロナウイルス対策の国の助成金を不正に受給していた問題について、社内調査を通じて1300件以上の不正行為が発覚したと発表しました。この不正は2020年4月から2022年4月まで続いており、従業員が実際には出勤しているにも関わらず、休業や教育訓練日として申請し、雇用調整助成金を不正受給していました。この結果、全国の26の支店で1335件の不正が判明し、支店長を含む管理者27人が関与していたことが明らかになりました。名鉄観光サービスは、不正に受給した助成金約29億5000万円を返還し、社長を含む役員の報酬を減額する処分を行い、再発防止に努めるとしています。

名古屋鉄道とは?

名古屋鉄道(めいてつ、Nagoya Railroad Co., Ltd.)は、日本の愛知県を中心とする東海地方で鉄道サービスを提供する大手私鉄会社です。略称は「名鉄」。名古屋市を中心に、岐阜県、三重県への広範なネットワークを持ち、通勤・通学用の鉄道サービスから、観光地へのアクセス提供まで、多岐にわたる輸送サービスを展開しています。

主な路線

  • 本線:名鉄の主要路線で、名古屋市と岐阜市を結んでいます。
  • 犬山線:名古屋市北部から犬山市までを結び、名古屋市周辺の観光地へのアクセス路線としても機能しています。
  • 常滑線:名古屋市から中部国際空港(セントレア)へのアクセス路線です。
  • 豊川線:愛知県の豊橋市から豊川市を結びます。

サービスと特徴

  • パノラマカー:特急列車で、快適な座席とサービスで、通勤や観光旅行に利用されます。
  • ミュースカイ:中部国際空港へのアクセス特急で、名古屋駅からセントレアまで快速で結びます。
  • 観光列車:季節やイベントに合わせた観光列車も運行しており、地域の魅力を発信しています。

その他の事業

名古屋鉄道は、鉄道事業のほかにも不動産事業、バス事業、レジャー事業(テーマパーク運営など)を展開しており、地域経済の発展に貢献しています。特に、名鉄グループは地域密着型のサービスを強みとし、沿線地域の人々の生活を支える多角的なビジネスを行っています。

名古屋鉄道は、その広範なネットワークと多様なサービスで、東海地方の交通インフラを支える重要な役割を担っています。

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