障害児通所施設で不正受給

厚生労働省

必要な保育士数などを満たしていないのに給付金の加算を受ける

福島県いわき市は、いわき建設運輸が運営する障害児通所施設「いわけんキッズクラブ」に対して、障害児通所給付費の不正受領などの問題があったため、新規利用者の受け入れ停止などの行政処分を2月20日付で発表しました。この処分は3月から6ヶ月間適用されます。不正に得た金額は約2900万円に上り、市はこれを返還するよう求めています。

いわき建設運輸は、2020年4月から2022年3月までの期間、必要な児童指導員や保育士の数を満たしていないにも関わらず給付金の加算を受けたり、実際には提供していないサービスの給付費を請求・受領したりしていました。また、申請書に記載された保育士とは異なる保育士が配置されていたことも問題視されました。

市の監査によりこれらの問題が明らかになり、いわき建設運輸は人員が基準を満たしていると誤認していたと説明しています。2022年4月以降は問題が解決され、正常に運営されているため、指定取り消しには至っていませんが、給付費請求上限額の3割減の処分が下されました。

障害児通所給付費

障害児通所給付費は、障害のある子どもたちが日中に通所する施設で提供される支援サービスの費用を補助するための給付金です。この給付金は、障害のある子どもたちが社会参加を促進し、その発達を支援することを目的としています。具体的には、児童発達支援や放課後等デイサービスなどの形で提供されるサービスの費用の一部または全部を公的な資金で賄います。

障害児通所給付費の対象となるのは、身体的、知的、精神的な障害がある児童で、これによって日常生活や社会生活において特別の支援が必要とされる子どもたちです。給付金の支給は、児童の障害の程度や必要とされる支援の種類、サービスの提供時間などに基づいて決定されます。

給付金の目的は、障害がある子どもたちに適切な教育や療育を提供し、彼らの自立を促進するとともに、家族の負担を軽減することにあります。また、これらのサービスを通じて、障害児が地域社会の中でより良く生活できるように支援することも目指しています。

障害児通所給付費の管理と運用は、地域の自治体や関連機関によって行われ、サービスの提供は認定された専門の施設や機関によって実施されます。利用者は、必要な手続きを経て、これらのサービスを受けることができます。

https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001084000.pdf

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