補助金の申請をサポートしてくれる商工会自体が自ら不正受給したようです
要約
大垣市商工会が業務日誌を偽装し不正に補助金を受給した問題で、経済産業省は大垣市商工会に対し、18カ月間の補助金交付停止措置を実施した。この措置は2025年6月27日まで続く。市商工会は、「事業環境変化対応型支援事業」の補助金22年度分243万円を不正受給しており、同省は返還額の精査を行っている。
経済産業省発表
補助金交付等の停止措置を行いましたhttps://www.meti.go.jp/press/2023/12/20231228002/20231228002.html
経済産業省は、以下の事業者に対して、本日、補助金交付等の停止措置を行いました。
(1)対象事業者
大垣市商工会(法人番号9200005012805)
(2)補助金交付等停止措置期間
本日から18ヶ月(令和5年12月28日から令和7年6月27日まで)
(3)本件の概要
当省所管の事業環境変化対応型支援事業費補助金に関し、上記(1)の事業者において、事務局長が補助対象経費である相談員の人件費にかかる証憑書類を改ざんし、補助金を不正に受給していた事実が判明しました。
これを受けて、経済産業省は、当該事業者に対して、「経済産業省所管補助金交付等の停止及び契約に係る指名停止等措置要領」第3条第1項に基づき、上記(2)の期間、補助金交付等停止措置を行いました。
商工会の発表
大垣市商工会の受託事業費不正受給に対するお詫びとご報告についてhttps://www.gifushoko.or.jp/oogakishi/news/news_detail/?newsnum=782948
2023.11.07
令和5年11月7日
大垣市商工会 会員各位
大垣市商工会
会長 清水豊太郎
大垣市商工会の受託事業費不正受給に対するお詫びとご報告について
このたびは、当商工会の受託事業費不正受給事案に対する報道につきまして、大垣市商工会の会員事業者さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを深くお詫びするとともに下記の通り現状をご報告申し上げます。
記
1.受託事業の内容について
事業環境変化対応型支援事業(国からの受託事業)に係る人件費において、業務日報を虚偽申請して不正に受給したという事案。
事業環境変化対応型支援事業とは事業環境変化(最低賃金引上げ、デジタル化、インボイス制度導入、物価高騰等の対応)に対して、商工会が相談員を配置し、経営相談対応及び各種補助金の申請サポート等を実施するものです。
2.今後の対応について
業務日報の虚偽申請に事業所名を使用された、会員事業者様に個別にお詫びを致します。
今後は関係機関(全国商工会連合会、岐阜県商工会連合会等)との協議及び岐阜県商工会連合会の調査を経て大垣市商工会の対応を理事会に諮り、その結果をご報告いたします。
今回の事案に関して、徹底的な調査を行うと共に管理体制の強化及び再発防止に取り組むことで、大垣市商工会の会員事業者さま及び関係機関の皆さまの信頼回復に向けて不断の努力を行う所存です。
この度は大変申し訳ありませんでした。
ニュース
2023年12月28日 11時58分 岐阜・大垣市商工会が補助金を不正受給 経産省が発表、補助金を停止へ
大垣市商工会が業務日誌を偽装し、不正に補助金を受給していた問題で、経済産業省は28日、市商工会に対し、補助金交付等の停止措置を実施した。同日から18カ月間で、2025年6月27日まで同省の補助金を新たに受け取れない。
同省によると、市商工会に交付されたのは、中小企業の最低賃金引き上げやデジタル化を支援する「事業環境変化対応型支援事業」の22年度分の243万円。記帳職員が企業の経営相談を実施したように見せかけ、相談員の人件費を不正受給していた。同省は返還額を精査している。