社会保険労務士が自ら雇用調整助成金の不正受給に関与

社労士助成金不正事件 厚生労働省

事件の要旨(報道まとめ)

  • 岐阜県警は2025年9月9日、岐阜県中津川市の社会保険労務士・横井康宏容疑者(44)と、岐阜県北方町の会社役員・岩本拓也容疑者(40)を詐欺の疑いで逮捕。少なくとも約374~375万円の雇調金をだまし取った疑いが持たれています。
  • 手口は、愛知県一宮市の喫茶店について、2021年1~4月に「新型コロナの影響で従業員5人に休業手当を支給した」と虚偽の申請を行い、国から雇調金を受給したとされるもの。
  • 警察は、不正総額が約1,000万円規模にのぼる可能性もあるとして、余罪を捜査中と報じられています。

登場人物・関係主体(報道範囲での整理)

  • 横井康宏 容疑者(44)
    • 所在:岐阜県中津川市。職業:社会保険労務士(社労士)
    • 役割(疑い):雇調金の不正申請を“代理で請け負ったとみられる。警察は認否を明らかにしていないと報道。
  • 岩本拓也 容疑者(40)
    • 所在:岐阜県北方町。職業:会社役員
    • 役割(疑い):当時愛知県一宮市の喫茶店を経営。当該店舗に関し、従業員5人を休ませ休業手当を支給したとする虚偽の内容で申請した疑い。
  • 岐阜県警(捜査二課・中津川署)
    • 2025年9月9日逮捕(報道)し、余罪を引き続き捜査中。
  • 対象事業所
    • 愛知県一宮市の喫茶店(店舗名は報道上非公表)。2021年1~4月分について助成金申請がなされたとされる。

手口のポイント(報道で示された疑い)

  1. 実態と異なる休業手当の支払いを装う
     「コロナで従業員5人を休ませ、休業手当を支給した」として申請——しかし実態は異なる(支給実績がない/要件不充足)にもかかわらず受給した疑い。
  2. 専門職(社労士)による申請関与
     社労士が代理申請に関与したとみられ、複数社で同様の不正スキームが行われた可能性があるとして総額約1,000万円規模を視野に捜査。

タイムライン(確定日付は報道記載の範囲)

  • 2021年1~4月:当該喫茶店に関する雇調金申請期間(と報道)。
  • 2025年9月9日逮捕(岐阜県警。報道)。
  • 2025年9月9~10日:CBC/TBS、東海テレビ、岐阜新聞などが逮捕と容疑の概要を報道。

位置づけと留意点

  • 本件は刑事事件(詐欺容疑)としての報道。並行して、通常は行政的な返還・加算金・不支給期間などの措置が問題となり得ますが、個別事案の行政処分内容は未公表で、現時点の報道から断定はできません。
  • 報道はいずれも容疑段階の情報であり、認否や最終的な処分・判決は未確定です。新たな公式発表や判決が出れば評価が変わる可能性があります。

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