2025年6月に発生した補助金不正事件

6月 まとめ

2025年6月に報じられた補助金不正受給に関連する主な事件は以下の通りです。

1. コロナ給付金詐欺事件(佐賀県)

  • 概要: 新型コロナウイルス対策として国が企業に支払う助成金(コロナ給付金)約2500万円をだまし取ったとして、土木建築会社の役員である山下美津成被告(57歳)が詐欺の罪に問われました。
  • 内容: 2025年6月23日に佐賀地裁で判決が言い渡され、懲役5年の実刑判決が下されました。

2. 障がい者支援事業所の給付金不正受給事件(札幌市)

  • 概要: 札幌市に拠点を置く障がい者支援事業を運営する「合同会社りふぉらす」が、雇用関係にない人物を従業員と偽り、不正に給付金を受給していたことが発覚しました。
  • 内容:
    • 2025年6月27日に札幌市から指定取り消しの行政処分が発表されました。
    • 対象となったのは、「共同生活援助ホームAMS中の島」と「就労支援事業所りふぉらす」の2つの事業所です。
    • 不正に受け取った給付金と加算金を合わせ、それぞれ約5500万円と4000万円の返還が請求されており、警察への相談も検討されています。

3. 結婚式場のコロナ助成金詐欺事件(福岡県)

  • 概要: コロナ禍で結婚式場が受けられる助成金を不正に受給したとして、福岡県久留米市の結婚式場運営会社の元社長らが詐欺の罪に問われました。
  • 内容: 2025年6月16日に初公判が開かれ、元社長らは起訴内容を認めました。現場が回らない状況で出勤した従業員を黙認し、申請を続けたとされています。

4. 仙台家庭裁判所事務官の通勤手当不正受給など

  • 概要: 仙台家庭裁判所の50代の男性事務官が、約2年間にわたって通勤手当約27万円を不正受給していたことが判明しました。また、職場のコンセントで自宅の掃除機のバッテリーやスマートフォンなどを無断で充電していたことも明らかになりました。
  • 内容: 2025年6月29日に停職3カ月の懲戒処分が下されました。この事務官は依願退職したとのことです。

5. e-Taxを利用した不正還付金詐欺事件

  • 概要: 2024年6月から2025年3月にかけて、インターネットで確定申告ができるe-Taxを悪用し、北海道と沖縄の税務署に虚偽の所得税申告書を提出し、還付金189万円をだまし取った疑いで、サイバー犯罪グループ「荒らし共栄圏」のリーダーとされる17歳の少年を含む5人が再逮捕されました。
  • 内容: 主犯格とみられる東京の自営業・小笠原惇容疑者(40)も逮捕されています。この事件は、日本の税制の根幹を揺るがしかねない問題として報じられています。

6. 生活維持補助金をかたる詐欺事件

  • 概要: 「生活維持補助金が支給される」と偽のショートメッセージを送りつけ、Appleギフトカードをだまし取ったとして、俳優の宮島三郎容疑者が詐欺容疑で逮捕されました。
  • 内容: 宮島容疑者は2024年10月に福岡県の50代女性に対し、虚偽のメッセージを複数回送信し、4万円相当のAppleギフトカードをだまし取った疑いが持たれています。この特殊詐欺グループは、だまし取ったAppleギフトカードなどを買い取り業者に売って現金化しており、全国で約9300万円分の被害相談が寄せられていると報じられています。

タイトルとURLをコピーしました