2019年11月
- Jリーグの FC大阪は、東大阪市が所有する花園ラグビー場第2グラウンドを改修し、Jリーグ参入基準を満たす5,000席以上の観客席を新設する計画を発表しました。この計画に基づき、FC大阪は第2グラウンドをホームスタジアムとすることを目指し、市と協定を締結しました。
2020年4月
- FC大阪は、花園ラグビー場とその周辺の公園の指定管理者として選定され、施設の運営管理を担うこととなりました。
2021年6月
- FC大阪は、2023年3月までに新スタジアムを完成させることを条件に、暫定的に第1グラウンドの使用を認められる覚書を東大阪市と交わしました。
2022年11月
- FC大阪のJ3リーグへの参入が正式に決定しました。しかし、第2グラウンドの改修工事は進まず、新スタジアムは未完成のままでした。
2024年11月
- 東大阪市は、FC大阪が新スタジアム建設の約束を果たしていないとして、2028年3月末までに新スタジアムを完成させることを条件に、完成しない場合は花園ラグビー場からの撤退を求めるペナルティー付きの協定を結ぶ方針を発表しました。 読売新聞
2024年12月23日
- FC大阪は、東大阪市と「東大阪市花園ラグビー場第2グラウンド」のスタジアム寄附に関する協定を再締結し、2028年3月末までに新スタジアムを建設することを目指すと発表しました。近藤社長はこれまでの経緯を謝罪しています。 ウルトラスコア
この問題は、FC大阪が当初の約束を果たせなかったことや、東大阪市との協議の遅れなどが原因で発生しました。現在、FC大阪は新たな協定の下、2028年3月末までの新スタジアム完成を目指しています。
読売新聞の要約
J3のFC大阪は、花園ラグビー場をホームスタジアムとして利用していますが、5000席以上の新スタジアム建設を条件に一時的に使用を認められており、その約束が果たせていないことから本拠地撤退の可能性が生じています。以下、時系列で解説します。
2019年
- FC大阪は花園ラグビー場第2グラウンドに5000席以上の新スタジアムを建設し、東大阪市に寄贈する提案を行いました。
- 市はこの提案を受け入れ、地域振興の観点から協定を結びました。
2021年
- FC大阪の経営者が急逝し、資金調達が難航。工事が開始されず、第2グラウンドの改修計画は実質的に停止。
- 市と協定を結び、2023年3月末までに新スタジアムを完成させる条件で第1グラウンドの暫定使用を認められる覚書を締結。
2022年
- FC大阪がJ3参入を果たしましたが、第2グラウンドの改修工事は進まず、期限の2023年3月末までに完成しませんでした。
2023年秋
- 第2グラウンドを本拠地とする計画が破綻したことが判明しました。
2024年9月
- 東大阪市議会で問題が取り上げられ、市幹部は「Jリーグ基準の新スタジアム建設には約50億円がかかるが、FC大阪は費用負担が難しい」と答弁しました。
- 市は高校ラグビーで使用可能なスタジアム建設を優先し、FC大阪に2028年を目途に建設期限を定めた新協定を結ぶ方針を示しました。
2024年12月
- 新協定が締結される予定で、期限内にスタジアムが完成しない場合、FC大阪は花園ラグビー場から撤退するペナルティが課されます。
現状
- FC大阪は現在、第1グラウンドを引き続き使用中であり、J2昇格を目指してリーグ5位の成績でプレーオフ進出が決定。
- 新スタジアム建設については「ラグビーの発展に寄与したい」との意向を示しているものの、具体的な進展はありません。
ポイント
この事例は、Jリーグチームが施設所有者に撤退を求められる異例のケースであり、FC大阪と東大阪市との協議の行方が注目されています。